小学校の頃、クラスにヴァイオリンが弾ける女の子がいました。区内の有名なヴァイオリン教室に通っていて、コンクールの予選にも積極的に参加している子でした。新しい1年生を迎える入学式。彼女は、舞台の上に立って、あの有名な「パッヘルベルのカノン」を楽しそうに弾いていました。とっても優雅でした。
その光景が今でも私の記憶に張り付いていて。そのから数10年を経た今でも、私は、ヴァイオリンに対する憧れを持つ続けていて。(というか、あの音色が忘れられない) 今は、就職をし、結婚をし。子供はいませんが、一日のほとんどの時間を仕事に追われている毎日。
そんな中、仕事帰りの乗り換え駅「池袋」の路上から、美しいヴァイオリンの音が流れていて。ついつい、いつもの西武池袋線の急行に乗る足を止め、ヴァイオリンの音色に誘われ、パルコ前の路上に出てみました。どこかの音楽大学の学生さんでしょうか。数10人の人が足を止めて、彼女の演奏に聞き惚れていました。
忘れていた私のヴァイオリン熱が突如として湧き上がって来ました。私は、自宅に帰り、早速、近くのヴァイオリン教室をネットで探して見ました。でも、私のようなサラリーマンには、一週間に1度、ないしは2度の教室の時間を確保出来ません。そうそう会社を早く退社出来ないのです。
ネットを探していると、ヴァイオリンを自宅で、DVDを見ながら覚えられる教材を見つけました。これなら、時間はかかるかもしれないけれど、私でも弾けるようになるかもしれない。そう思い、この教材を購入したのです。
結局、私の勝手な思い込みだったのですが。ヴァイオリンという楽器には、ギターでいうところのフレットが付いていません。フレットの無いウッドベースの小さい版?みたいなイメージですよね。
ですので、弦のどこを左手の指で押さえていいのか、よく分からないのです。ヴァイオリンという楽器の難しさは、ここにあるように思います。自分が、正しい場所を押さえているのか? 正しい音程が出ているのか? この辺が一番不安でした。
ギターならチューニングさえ合わせれば、どこが「ド」なのか、どこが「ミ」なのかハッキリわかります。ピアノなら尚更で、白鍵の「ド」を叩けば正しい「ド」が鳴りますよね。でも、ヴァイオリンの場合は、どこを押さえたら正しい「ド」なのか? 自分の耳を信じるしか無いのです。
もともと音感や音程には全く自信が無い私ですから、この音程を確保する?指の使い方に、予想以上の高い壁を感じたのです。しかし、このDVDは、私のような超が付くような初心者の不安を見事に解決してくれました。
フレットに補助シールを貼って練習をする方法もあるみたいですが、このDVDに出てくる「アルファベット」と「数字」の組み合わせで、各音符を表す方法は、見事に、私のような超が付く初心者の悩みを解決してくれました。楽譜が読めなくても、ヴァイオリンが弾けるようになるのです。マジックですよね。
ヴァイオリンの持ち方・構え方から、簡単な曲を弾くまでを徹底的に学習出来ました。あっという間に弾ける楽しさを味わえましたよ。ドレミの楽譜を使わずに曲が弾けるようになる歓びって素晴らしいです。
準備編
・ヴァイオリンを取り出してみよう
・弓に松脂を塗ろう
(だいたい、ヴァイオリンの弓に松脂を塗る、という事すら知らなかった私です。苦笑)
・ヴァイオリンを構えてみよう
・どうやって音が出ているのかな?
・チューニングの仕方
(ヴァイオリンのチューニングは、初心者には思いのほか難しいです。ヴァイオリンのチューニングは、専用のチューナーを使うのが一番効率的です。ギターと同じような電子機器のチューナーが安価であります。私が使用しているのは、KORGのTM-40というチューナーマシンです。因みに、アマゾンで2500円で購入出来ました)
・指板シールの貼り方
演奏編
・きらきら星を弾いてみよう
(この、きらきら星も、このDVDに出てくる「アルファベット」と「数字」の組み合わせで、楽譜が読めなくても、難なく弾けるようになりました)
・良い音を出すコツを知ろう
・きらきら星をピアノと合わせてみる
・ヴァイオリンの片付け方、困ったときは
・音符の種類と楽譜の基礎
・弓の使い方(ボウイング)の練習
・上手に弓を使う練習(ボウイング2)
・スキップのリズムで、きらきら星を弾いてみよう
・3つが固まった形(三連符)の練習をしよう
(三連符の意味がイマイチだったのですが、理屈だと、四分音符一個分の中に八分が3個入ることらしいです。でも、耳で聞いてみると理解出来ました)
・たった4パターンだけ。左手の形をマスター
・歓びの歌(第九)を弾いてみよう
・ピアノと合わせてかっこよく弾いてみる
(ピアノと合わせると実にカッコいい雰囲気になりますね~、ヴァイオリンって。もちろん、ピアノを弾いてくれる人がいなくても、DVDの中に入っていました)
とりあえず指を何とか動かす、という初期の状態から、徐々に、音楽を奏でるという感覚になっていきました。実際の曲をを弾くことにより、強弱・スラ―・スタッカートといった音楽的な表現を学べました。
・低い音が登場! G線と口線の練習
・アメイジング・グレイスを弾てみよう
(アメイジング・グレイスってあの名曲です。イギリスの牧師ジョン・ニュートンさん作詞の賛美歌らしいです。映画とかによく出てくる曲なので、聴けば、あ~あれか、っう感じなので、これがヴァイオリンで弾けるようになると、内輪のパーティーなどでも、結構、自慢できます笑)
・先生の演奏に近づくには?(アメイジング2)
・ピアノと合わせて弾いてみよう(アメイジング3)
・心に響く演奏をするためには?
・見上げてごらん夜の星をにチャレンジ
・便利な繰り返し(見上げてごらん2)
・強弱をつけて弾いてみよう(見上げてごらん3)
・スラーとスタッカートをマスターしよう
(因みに、スラーとはちょっと難しいのですが。スラー記号というのがあって、この記号の中の音を、同じ方向に弓を動かす事をいいます。私の場合、2つのスラーが、3つのスラーになってしまったり、最初の内はかなり難しかったです。
スタッカートとは、 一口に言うと、音と音との間を切って歯切れよく演奏することなんですが、これが結構、ヴァイオリンだと難しいのです。私の場合、弓と弦を素早く離す感覚に慣れるまで大変でした)
・アイネクライネナハトムジークを弾いてみよう
・もっと大きな、もっと小さな音(アイネク2)
・ピアノと合わせて弾いてみよう(アイネク3)
これぞヴァイオリンの演奏の音? ヴィブラートをかけて、ヴァイオリンらしい音カッコいい弾き方が出来るようになりました。歌うように弾き、聞き手の心を揺さぶる?ようなヴィブラートを学べました。ヴァイオリンの名曲を題材に練習します。
・憧れのヴィブラートにチャレンジ
・カノンを弾いてみよう
(私の目標は、この「パッヘルベルのカノン」でした。冒頭でも書きましたが、小学校の頃、クラスにヴァイオリンが弾ける女の子がいて、彼女が奏でた曲が、このカノンで。その時の光景が頭に今だに残っていて。今回、ヴァイオリンを習うキッカケになっています)
・速いところを上手に弾くためには?(カノン2)
・ヴァイオリンで音を2つ同時に出してみる
・トゥーランドットより「誰も寝てはならぬ」
・かっこよく重音でキメてみよう(誰も寝ては2)
・休みを数えてピアノに合わせよう(誰も寝ては3)
・いよいよチャレンジ! 情熱大陸を弾こう
・謎の点。コンマってなんだろう?(情熱大陸2)
・気持ちよくピアノと合わせて弾こう(情熱大陸3)